マウスペーストの作成方法【ヘビ/蛇の拒食対策、シリンジ投与、強制給餌、ナミヘビ】

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前回の記事と合わせてご覧ください。

※3/20追記
東京スネークセンターさんにシリンジペーストの量はどのくらいのペースで増やしたらいいか聞いたところ、
ベビーに1mlを1年間続け、7g→10g。そして1年~1年半後に自発的に食べるようになった、ということのようです。
ペーストで大きくするわけではないようです。1歳で10gでも健康なんだと驚きました。
なのでうちのテキサスのような200gの子には3mlくらいから始めるのがいいかもしれないです。

成長期のテキサスラットスネークを半年拒食させてしまい、衰弱と診断されました。

獣医さんに「このまま死んでしまうかもしれない」と言われたのですが、

最終手段でフードプロセッサーでマウスを粉砕し、チューブで投与したところ、劇的に回復しました。

自分は、某ショップの「ペットスネークは餌をあげ忘れるくらいがちょうどいいよ」というブログ記事を鵜呑みにしてしまい、 成長期(1歳)...

マウスペーストの詳しい作り方です。

コーンスネークなどのナミヘビ向けに書いてますので、ボールパイソンの場合は個体の体重に合わせて量を増やしてください。

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マウスペーストの作成方法

まず最初はピンクマウスを大根おろしのやつですってみましたが、皮が余ってしまってダメでした。

「ペーストが作れる」と書いてある、それなりのお値段のフードプロセッサーorミキサーを用意しないとキツいです。10,000円以上のを買いましょう。

お金がないとか抜かす場合、最終的に生活保護で国からもらえばいいので大丈夫です。実際にそうなる・ならないは問題ではなく、そのメンタルで強くなることが重要。

自分が上げてる動画を見てください。お金なんかなんとかなるので、生体に最大限の対処をしてあげてください。

フードプロセッサーは、ミンチとかみじん切りのみだと安いんですけど、それだと粒が大きいため、シリンジで吸えません。

私はこれを買いました。


イワタニ クラッシュミルサー IFM-C20G

こういうのよりも器が小さめだったため、少量作れると思ったからです。

このIFM-C20Gのいいところは、全てのパーツを煮沸消毒できるところ。

マウスを粉砕するともちろん生臭いし、消毒できたほうが気分的に安心しますよね。

用意するもの

①冷凍状態のマウス
(ピンクSだったら10~20匹くらい)

冷凍のまま粉砕します。

解凍状態でやるととてつもなく生臭くてキッチンが大変なことになるので注意してください。

ペーストを作る時はある程度の量をまとめて作らないといけません。

ピンクマウス1匹2匹を入れて回しても、空回りするだけです。

ファジーやホッパーなど、毛があるとおそらく消化が大変なので(個人イメージ)、ピンクマウスで作るのが無難です。

②冷水100mlに水溶性レプラーゼ1gを溶かしたもの

冷凍マウスだけで撹拌すると、固すぎるからか、上手く刃が回らないことがあります。

少し水を加えてやるとスムーズです。

粉砕したあとはシリンジで吸い出して冷凍しますので、ぬるま湯や常温水でやると痛む確率が上がります。冷えた水を用意してください。

100ml用意しますが、全部は使いません。詳しくは後述します。

水溶性レプラーゼはヨドバシオンラインワイルドモンスターで買えますが、なくてもOK。

そもそもシリンジ給餌というのは長引く拒食・養失調状態の子に最終手段でやるものなので、少しでも健康なフンをする確率を上げるために私は入れてます。

本来は200ccに1gですが、与えすぎによる弊害はないと書いてあるので大雑把です。尿酸は黄色い塊・フンは茶色で、問題なく健康な排泄をしています。

東京スネークセンターさんで売ってるマウスシリンジごく少量のカルシウムパウダーが入っているようですが、

適切な量がわからないので、詳しい人以外はやらないほうが無難です。

③シリンジ 数十本


東京スネークセンター/栄養価の高いマウスをヘビにも飼い主にも負担なく食べさせる方法より

ベビーにあげるなら東京スネークセンターさんのように1mlシリンジでOKですし、

ベビーより少し成長した子(30gくらい?)で、もうちょっとあげる量を増やしたいな、と思ったら2mlシリンジを使うなど、

投与する量に合わせてシリンジを購入してください。

私は90cm/190gの拒食のテキサスラットに投与したので、

ダイソーやSeriaの化粧品コーナーに売ってる20mlシリンジに10mlほど入れて使いました。大は小を兼ねます。

メルカリでもいろんなサイズが安く売ってるので、メルカリでも買いました。

デフォルトでついているこれですが、使用しないでください。

これでやる人もいるのかもしれないけど、固い素材なので生体の口の中を傷つけるリスクがあるのと、

マウスペーストはこの細さでは通っていかないと思います。途中で詰まります。この細さで注入できるのは水だけかと。

シリンジは基本的に使い捨てらしいですが、私は洗って数回使ってます。

・ぬるま湯に洗剤を溶かしてバラしたシリンジをしばらく浸けておく
・洗剤水を吸う→出すを何度かやって洗浄
・ポンプ部分は取れるのでスポンジで洗う

④シリコンチューブ or ゾンデ

1mlなど少ない量をあげるときは、スネークセンターさんの動画の通り

シリンジの先端をちょっと喉の奥に入れて注入で大丈夫だと思うのですが、

5mlや10mlなど多めにあげる場合、喉にちょっと入れた状態で注入すると、溢れて出てきちゃうことがあります(容量10のところに20入れてるようなもん)。

注入したそばから容量オーバーで溢れてくるってことです。

なので、チューブを奥まで突っ込んで注入する必要があります。

シリンジの先にチューブを差し込むのですが、ダイソーに売ってる釣り用のシリコンチューブがちょうどいいです。


直径は5mmくらいですね。

このシリンジの口にチューブを奥まで差し込むと、絶対に取れません。

今まで6回ほど投与してますが、取れたことはないし取れる気配もないです。洗う時は爪を引っ掛けて引けば取れます。

合ってないサイズを取り付けると、チューブを生体の身体の中に置いてくることになるので注意してください。

何度も強めに引っ張って確認を。

ゾンデの場合、口を必ず養生テープでとめてください。

これはテルモシリンジの公式の画像ですが、全部のサイズ&タイプにダイソーの釣りチューブ合うと思われます。

このダイソーのチューブって結構太いんですよ。

生体の負担を考えたらなるべく細いシリコンチューブのほうがいいんですが、

細いチューブを装着できるシリンジがあるか?って話になってきます。

私も細いのをAmazonで買ったんですが、シリンジの先端がどれも太いので結局つけられないですね。

いろんな太さのシリコンチューブって、ホームセンターで売ってると思うでしょう?

意外と売ってません。3件行ってもやたら太いのしかありませんでした。

一番最初はとにかく急いでたので、ペットショップでこちらを買って使いました。


マルカン GONTA CLUB ソフトチューブ付きフィーダー

880円くらいしたので高かったですね。

⑤プラケにぬるま湯を用意

ペーストの量が多いと逆流することがありますので、もしペーストが生体の身体についてしまった場合、サッと浸けて洗い流すためのもの。

ペースト作成方法

作りたい分だけマウスを用意。これはピンクLを10匹+古いピンクSがあったので10匹くらい適当に入れてます。

量が少ないと刃が空回りするので、ピンクL1個分だけ作る、みたいなことはできません。ある程度まとめた量を一気に作ってください。

何gか測っておくといいです。

レプラーゼ水を少し入れて粉砕→まだもったりしてたら足して粉砕

レプラーゼ水は100ml用意してますが、全部は使いません。

自分はマウス80gに対して水50mlくらい入れたかな。

完成したら素早く吸い出して冷凍します。

自分はジップロックに入れてます。

(20mlくらいいけるやろ!と思って20ml吸い出してますが、経験を積んでわかったけど
200gの生体にこれは多すぎで、逆流間違いないので真似しないでください。5mlずつ使おうと思います)

初めてやった時はシリンジが足りなくて、適当なタッパーに入れて冷凍→使う時にガリガリして必要な分だけ解凍・・・ってやってました。。

量はどれくらいがいいの?

前回の記事で書いた通り、90cm/190gのテキサスラットに対して

2/4 病院で衰弱診断、栄養剤?注射
2/5 自作マウスペースト8ml
2/8 10ml
2/11 15ml
2/15 15ml

という量で投与しましたが、日が経ってみてわかったんですが

これはやっぱりちょっと多かったです。

前は「チューブ給餌は負担に間違いないから、5mlを3日に1回より、10mlを5日に1回のほうがいい」的に考えてたんですが、

2/15ペースト給餌→
19日から脱皮前になり餌あげられなくなる→
2/27に脱皮

したので、「2週間も空いちゃったから多めに・・・」と脱皮後に15ml給餌したんですが、やっぱり逆流してしまって、いつもは流し込んだペーストが出てくるだけなんですけど、

今回は唾液(よだれ)がちょっと混じってたんですよね。

これ見て「逆流するってことは、量が多すぎるってことなんだ」って改めて気づいたんです。。(普通、最初にわかることですよね。。)

当初は衰弱診断されてたので、多めにあげた自分の行動自体は後悔していませんが、もうちょっと少なめでも普通に持ち直してたんだろうなあ。。

なので、6~8ml3日に1回投与に変えていこうと思ってます。

3/20追記※体重200gだったら、3~4mlを3日1回くらいがいいかも。冒頭の追記参照。

吐かない(逆流しない)量が一番いいです。

3日に1回4日に1回、を様子見て繰り返していこうかなと。

自分もまだどの方法が一番いいのか模索状態で、的確なことを言えなくてすみません。現在進行系で試行錯誤してます。

ちなみにシリンジで10ml吸い出したとしても、水を足してペーストにしているので、10ml全部がマウスというわけではありません。

果汁100%ではなく濃縮還元だということですね。何割かは水分だということを、ざっくり計算して投与してください。

チューブ投与の準備

シリンジを解凍する

シリンジを冷凍庫から出し、ジップロックに入れて熱めのぬるま湯に沈めます。

浮いてこないように上から重いものを乗せるといいでしょう。

解凍されても、ポンプを押さない限り中身は出てこないので大丈夫です。

解凍できたら、ちょっと指に出して温かいか確認してください。

冷たい状態で注入するとかなりのダメージになります。

私は心配性なので、解凍したら

一度全部出す→
指で触って確認→
もう1回吸い上げる→
生体に投与

ってやったりします。

出したものを残らず綺麗に吸い上げられるわけじゃないので、投与する量がちょっと減っちゃいますけどね。。

チューブを取り付ける

チューブの長さは私は15cmでやってましたが、何度かやった結果、

もうちょっと短くして(13cmくらい)、1回の量を少なくするのが一番いいです。

3/8追記※90cm/200gに、ペースト7~8ml・チューブ13cmで今のところ逆流はなくなりました。

生態が小さければ小さいほど、チューブの長さは短めがいい。

要は投与する量が多ければ多いほど、チューブを長くして奥まで突っ込んで注入する必要がある。逆流してくるから。

少なければ少ないほど、チューブは短くて大丈夫ってことになるかと思われます。

シリンジの口を上に向けた状態(多少中身が出ちゃうかもなので)で、抜けないように奥まで差し込んでください。

取り付けたらそのままぬるま湯に入れても大丈夫です。

チューブ投与方法

最初は友達・ショップの人・動物病院に手伝ってもらって、2人がかりでやるのが理想です。

お金はかかりますが、入院させて、最初は先生にやってもらい、自分一人でできるようになるまで練習しに病院に通うという選択肢もありです(カリキンはそうしました)

自分はド素人の母親に押さえててもらいました。

テキサスラットは衰弱状態だったし、あまり力が強くないので現在はまだ1人でできていますが、

カリキン(120cm・350g)が胃を悪くして薬を投与しようとした時、あまりに力が強すぎて1人じゃ無理でした。

個体によって力強さ&性格は違うので、難しいと思ったら無理して抱え込まず、ショップ・動物病院に相談してください。

①首を横から持つ

②爪を差し込んで口を開かせる

ピンセットでもクレジットカードでもどんなやり方でもOK。爪が一番簡単です

自分も最初は下手くそにもほどがあり、何度もやり直しましたが、今は簡単に開けられるようになりました。

③生体の身体を真っ直ぐにする

2人いればできるんですけど、1人だと至難の業なので、多少強引にチューブを突っ込む必要があります。

③間違って気管に入れないように、喉の奥にチューブを入れる

赤矢印が気管なので緑丸のほうにチューブを入れてください。

気管を塞がないよう注意。間違いようがないのでそこまでビビらなくても大丈夫です。

ヘビを観察してると、餌を食べる時に気管が飛び出てる(?)というか、見えることがあります。


大蛇LOUNGEさんの動画より

丸呑みしたら息できなくて窒息しちゃうから、ここで呼吸してるわけですね。

鼻呼吸じゃダメなん?って思いますけどね笑

前にTwitterでバズってた動画があって、これ見て「あ、ほんとに呼吸する気管なんだ」ってスッと腑に落ちました。

ここにちゃんと呼吸送り込んでるのシュールで面白いですよね。これはわかりやすいです。

喉に入れるとき、「このチューブ太すぎるんじゃないの?大丈夫?」と猛烈に不安になりますが、

ピンクSより太くないので大丈夫です。実際に比べてみてください。彼らはいつもチューブより大きいものを丸呑みしてます。

またこの時、かなり抵抗して暴れます。もう横からとか、お作法通りに持ってられません。

気づいたらこう持っちゃってます。正しい持ち方とか、それは生体に良くないから~ストレスになるから~とか言うけど、

本当にそんなこと言ってられないです。

とりあえず気管が塞がっていなければ大丈夫と判断しましょう。

こればっかりは何度もやって慣れが必要です。最初から上手くできる人はいません。生体には実験台にしてしまって申し訳ないですが、、

⑤奥まで入ったら、一度そこで止めて深呼吸

目安はシリンジの口が喉に触れるくらいかな。

このとき重要なのが、焦って引き抜きながら注入しないことです。

冷静に、位置を動かさないままポンプを押して注入します。

最初の2回は、こんなの生体のストレスに決まってるんだから早く終わらせなきゃ!って引き抜きながら注入をやらかしました。

案の定逆流、半分以上あふれてしまったと思います。

逆に生体に負担をかけている始末です。

けど強制給餌なんてのはただでさえ怖くて恐ろしいし、一番最初なんて冷静になれないから、うまくできないに決まってます。

投与に少し時間がかかっても、生体は死にません。しぶとくて生命力があるので大丈夫です。

慣れなので、やってれば誰でも必ず上手くできるようになります。

奥に入れたまま、引き抜かずにポンプを押すってことだけ頭に入れてトライしてみてください。

⑥ゆっくり注入

早く押しすぎるとやっぱり逆流する原因になるので、ゆっくり押しましょう。

早く終わらせたくて焦っちゃうんですけどね、、

生体はしぶとくて生命力があるので、焦らなくても大丈夫です(2回目)。

⑦ゆっくり引き抜く

ポンプを最後まで押したら、3数えて、ゆっくり引き抜きます。

この時、チューブの中に少しペーストが残りますが、それは仕様です。

シリンジからしたら本来チューブがつくことは想定されてないからどうしても残っちゃうんですね。

なので5ml投与したら「4mlはあげられたかな?」って思っとくのがいいです。

終わったらこれ以上ストレスをかけないように、すぐにケージに戻して触らないようにしましょう。

もし逆流して身体にペーストがついてしまった場合、用意したぬるま湯にくぐらせてサッと洗い流します。

私はちゃんと消化できるように、ケージの中は28~30℃にしています。

マウスペーストの利点

吐き戻しのリスクが少ない

固形の強制給餌は、吐き戻しのリスクがあるから怖いなと思います。

あまりこのことに言及してる人いませんけどね(まあ、吐くケースはあんまりないんだろうな・・・)

吐いた場合、次の日にまた強制!というわけにはいかないです。生体の大きさによりますが、私だったら2週間は空けたい。

栄養が足りずヤバい状態だから強制に踏み切ってるのに、吐く→2週間も餌あげられないってしんどいですよね。
(この場合は10日くらい空けてペーストに移行するのがいいかもしれないですね)

ヘビが固形の餌を吐き戻す時って、前日に給餌→翌日、飼い主が起きてケージを見たら吐いてて血の気が引いた、、っていうパターンなんですけど、

ペーストを注入して半日後に吐いた、みたいな例は今のところ見たことがありません。

あるのかもしれませんけどね。吸収が早い・消化にいいからあんまりないのかな・・・?

消化にいい

人間も断食道場に行ったら、帰宅後は流動食から徐々に軽い食事→重い食事に移行していくと思います。

固形を消化するには体力がいると思うので、液状だと負担が少ないかも?

固形の餌より多めにあげることができる

例えば、拒食明けでファジーを食べさせるのはちょっと怖いなあ、ピンクLにしようと思っても、

ペーストにするとファジー1匹分いけます。

マウス食べない子にも食べさせることができる

ウズラしか食べない・ヒヨコしか食べない子の拒食でも、マウスを与えることができます。

薬も一緒に投与できる

シリンジに薬を一緒に入れて投与することができます。

本当の最終手段に

ある程度大人の個体が、

1週間食べない!1ヶ月食べない!どうしよう!→マウスペースト投与

間違いです(ドベビーには早めの対処が必要)。

基本的に固形の餌を食べるに越したことはないですよ。

私のように、1歳なのに拒食半年→口を開けるようになる→衰弱診断などのケースでは早急にやるべきです。

でもこの結果から見ると、3ヶ月食べない時点でやってもよかったんだろうなあ。。

あと、胃腸の調子が悪くて吐きがちな子とかにもいいのかもしれません。

食べない!食べない!赤ちゃんヘビがごはんを食べない!さぁどうする?栄養価の高いマウスをヘビにも飼い主にも負担なく食べさせる方法~Eating Now! 番外編~

東京スネークセンターさんの動画を何度も見返して、それの補助的な感じでこの記事を参考にしてください。

何かわからないことがあればツイッターのDMで連絡ください。

自分は、某ショップの「ペットスネークは餌をあげ忘れるくらいがちょうどいいよ」というブログ記事を鵜呑みにしてしまい、 成長期(1歳)...

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